引越し業者の作業員はチップをもらえると思っていない
引越しの流れを確認していると、「チップを渡した方がよいのか」気になりますよね。バブル期や90~00年代ならば、繁忙期のチップのみで1ヶ月間は生活できたというほど羽振りがよかったようですが、現代の作業員の実態はそんなに多くもらっていません。
私も営業マンの経験があり多くの方から質問を受けました。その際「気持ちなので渡さなくても大丈夫ですからね。」と答えています。作業員からしても、チップについての考え方は変わってきていて、「もらえて当たり前のもの」から「もらえたらラッキー」と認識が変わっています。無理してまで作業員にチップを渡す必要はありません。
しかし、あなたがチップを渡したいと思っているのに、それをあえて辞める必要もありません。素晴らしい仕事をこなしてくれた感謝の意としてチップを渡せば、その作業員らのモチベーションを高めることもできるでしょう。
あなたにもメリットがある!上手いチップの渡し方
引越しのチップを渡すとしたら、「すべての作業が終わった後」と認識している方は多いのではないでしょうか。
実際、チップとは「お礼の気持ちを表すもの」であるため、作業完了後に渡すこと自体は間違っていません。しかし、作業員のモチベーションを上げて、良い引越し作業をしてもらいたいということであれば「作業前」の時点で渡す方がよいでしょう。
引越し料金の支払いは作業前集金であることが多いので、集金のタイミングに少し多めに出し、これをチップとする方もいらっしゃいました。
作業前に渡すことを進める理由はもう1つあります。実は、作業終了後に作業員全員が顧客(あなた)の前に集まることはありません。そのため現場責任者だけに「みんなに渡しておいてね」とチップを出すと、時より現場責任者がチップを独り占めすることがあります。
それを防ぐためにも、全員であいさつをして、集金をしているときに一緒にチップを渡してしまうとよいでしょう。
昔引越しバイトの時、客から祝儀や弁当を頻繁に貰って、めっちゃやる気出たから、余裕がある人は渡すといいよ。
— 実習生2年小林 (@kawahata3) March 10, 2016
引越しのチップの相場はどのくらい?
チップについて平均相場を算出するのはとても難しいです。1人ずつに対して1万円を渡していったお客様がいたという話を聞いたこともありますし、作業員3人まとめて1000円札1枚だったという話もありました。
本当に気持ちの問題であるため、包む金額については特に気にする必要はありません。私の感覚では、作業員1名につき1000円を渡す方が多かったように思います。
金額について悩むようであれば、お金を包むのではなく、作業終了後や作業中に飲み物の差し入れなどをするのもよいかもしれません。
引越し作業をしている場所からコンビニやスーパーが遠く、自動販売機などもない場合、持参した飲み物がなくなってしまうと作業員はとてもつらいものです。特に夏場であれば、現金よりも冷たいアイスや飲み物の差し入れの方が嬉しいこともあります。物で支給すれば責任者がチップを独り占めすることも少ないでしょう。
もちろんチップがもらえないからといって、作業員が手を抜いたりすることはありません。そもそも引越し料金は支払っているわけですし、渡す義務もないわけですから、そのときの状況に応じて「チップを渡したい」と思ったら渡すようにしましょう。