全てがオーダーメイドであり、以前「引越し料金に相場が無い」ことをお伝えしたように、見積もりを取ってみないと分からないのです。
限界まで引越し料金を下げたいのであれば、見積もり時に営業マンを同時に呼ぶ「同席見積もり」をすれば、値引き大会が始まるので楽ですよ。
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引越し料金はどこまで値下げできるの?
引越しの見積もりを取る上で一番気になるのは、「引越し料金の適正額・底値はいくらだろうか」ということです。
引越し料金の底値さえ分かれば、わざわざ相見積もりを取ることなくお得に引越しができると言えるでしょう。
しかし、引越し料金に底値という概念は存在しません。
なぜなら、引越しというのは定価がなく、すべての値引きは営業マンごとの裁量によるからです。
そのため、一社目に見積もりを取った営業マンに「これ以上の値引きはどんな会社もやってませんよ!」と言われたとしても、次の引越し業者の営業マンがさらに安い料金を提示する場合もあります。
さらに、引越し日のトラック空き状況や作業員の出社状況によっての料金変動も激しく、こういった要因が各引越し業者で一緒ということはないので、余計に底値というものがないと言えるのです。
同様に、過去利用した引越し業者が安くて良いサービスだったとしも、今回また同様の料金で同じサービスをしてくれるかどうかも分かりません。
しかし、「この程度まで値引きできたら十分相場より安いだろう」という妥協ラインは存在するので、そちらをご紹介いたします。
引越し料金の妥協ライン
今回は、繁忙期以外の時期におけるトラックの大きさごとの引越し料金妥協ラインについて紹介します。
これは、「これ以上引越し料金は安くならない」というものではなく、「営業マンがここまで下げてくれたら十分だ」というものとして考えてください。
自分の引越し料金が妥協ラインに近づいた後、それ以上の値引きを期待して値引き交渉を続けてもいいのですが、それ以上下がるかと言われると正直微妙なところです。
しかし、閑散期などで引越し業者が「激安でも欲しい」という認識をした場合、妥協ライン以上に下がる場合もあるので、時間に余裕がある営業マンが「今は忙しくない」と言ってきたときには、値引き交渉を頑張ってみるとよいでしょう。
1.5トン車(2トンショート)の引越し料金妥協ライン
5万円→2万円
2トンショート車は単身者の引越しに使われることの多い、引越し業者が所持している一番小さいトラックです。
そのため、出し値の時点で「うわっ高い!」となることはありませんが、妥協ラインと比べれば出し値は高いです。
2トンショート車の出し値は引越し料金のみで5万円程度です。
実際には、引越し料金に洗濯機取り付けなどの追加料金が足されたものが提出されることになります。
もし、単身者で引越しを考えていて、「単身者引越しが5万円なら安い」と考えている人は引越しで損をしてしまいます。
なぜなら、2トンショート車の引越し料金妥協ラインは午前便なら3万円、午後・フリー便なら2万円程度だからです。
出し値の40%まで値引きするのは難しいと思うでしょうが、単身者の値引きは大して難しくありません。
なぜなら、元値が安い単身の引越しは、値引きをしてもしなくても大して利益は変わらないため、サッと値引きして契約をしてもらった方がいいというのが引越し業者の考え方だからです。
そして、上の通り営業マンは単身者引越しの値引きに躊躇しないという性質を活かして、値引き交渉時は出し値に合わせて「〇万円まで下げて」とハッキリ伝えた方がいいです。
相見積もりを取っている場合は「相見積もりキャンセルして即決するからもっと値引け」と言えば、妥協ライン以上の値引きをしてくれる可能性すら出てきます。
2.5~3トン車(2トンロング)の引越し料金妥協ライン
10万円→3.5万円
2トンロング車は主にカップルや新婚、広い部屋に住んでいる単身者の引越しで使うことの多い車両です。
積載量は2トンショート車の2倍程度であるため、妥協ラインや出し値も2トンショート車の2倍かと言えばそうでもありません。
2トンロング車一台を使用しての引越しをする場合の出し値は大体7万~10万円です。
そして、2トンロング車は引越し料金の妥協ラインと出し値の差がかなり広くなる傾向にあります。
2トンロング車の料金妥協ラインは、午前便が4万円で午後・フリー便は3.5万円です。
比べればわかりますが、妥協ラインは実に出し値の半額程度です。
なぜこうなってしまうかというと、2トンロング車と2トンショート車の違いは車両の大きさだけであり、引越しにかかる原価に違いはほぼないからです。
2トンロング車と2トンショート車の作業員数は同じ二名であることが多いため、引越しの原価で一番高い人件費にほぼ差はありません。
それなのに料金が倍になるというのは非常におかしな話ですよね。
これは、上で述べた通り「単身者で5万は普通」と考えている人が多いことを逆手に取り、「2人なら2倍で10万円ですよ」などと、さも説得力のある営業トークで丸め込もうとする営業マンが後を絶たないから起きる現象であると言えるのです。
しかし、車両が大きくなればなるほど相見積もりによる値引き交渉が意味を成してきます。
なぜなら、引越しの単価が高くなるに連れて営業マンの必死さも上がってくるからです。
そのため、もし少しでも高値を吹っ掛けられたら「〇万円にして」と言うのではなく「他の会社見てから決める」とハッキリ言ってしまいましょう。
そこから値引き交渉を始めて希望ラインまで下がらなければ、本当にその見積書を使って次の引越し業者と値引き交渉していくのがよいでしょう。
4トン車の引越し料金妥協ライン
20万円→10万円
4トン車は三人以上の家族引越しでよく用いられ、料金の出し値が異常に高い傾向にあります。
出し値は大体15~20万円であり、実際出し値を提示する営業マンも「これで取れたらラッキーだな」程度にしか考えていません。
4トン車引越しの妥協ラインは10万円ですので、営業マンの出し値を信用することなく、強気の値引き交渉をするようにしましょう。
また、4トン車については、引越し業者によって所持していない場合があったり、所持していても数が少ないことが多いです。
4トン車が使えない引越し業者では、2トンロング車を二台使って引越し作業をせざるを得ず、引越し料金も高くなります。
そのため、3人以上の家族や「自分の家には家財が多い」と自覚のある人々は、中小・大手問わず相見積もりを取った方がよいでしょう。
繁忙期については「妥協ライン」がない
営業マンによって多少の個人差はあれど、引越し料金の妥協ラインは大体上記の通りです。
営業マンによっては妥協ラインからさらに踏み入った値引きをすることもありますが、そのためには、自分の担当営業マンの中に値引きの好きな営業マンが1人以上いて、かつその営業マンが「限界まで値引きしないと契約できない」と思うような環境を作る必要があると言えます。
そういった環境を作るためには営業マン同士を競わせる必要があり、複数の引越し業者の見積もりを同時に取る「同席見積もり」を敢行する必要があると言えます。
同席見積もりをした場合、見積もりを取った本人もかなり疲労がたまることになりますが、実際引越し料金は通常の相見積もりと比べてかなり安く抑えられる傾向にあると言えます。
引越し料金を一円でも安くしたいという人は同席見積もりを取るようにしましょう。
また、繁忙期だけは「どこまで引越し料金が下がるか」という値引き交渉をやりすぎてはいけません。
なぜなら、繁忙期(2月下旬~3月)は「引越し業者が顧客を選べる時期」であり、過度な値引き交渉を続けていると、営業マンの上司から「もうそれ要らない。時間もったいないから捨てろ。」と命令が下り、営業マンが帰ってしまうからです。
さらに、長期間にわたって相見積もりを取っていると、どんどんトラックが埋まっていってしまうため、すべての見積もりが取り終わったころには見積もりした引越し業者すべてのトラックが埋まってしまっていたということも少なくありません。
加えて、仮に値引きができたとしても元値が高く大して安くもならないため、労力にまったく合わないのが繁忙期の特徴です。
そのため、繁忙期はあまり値引きを重視せず、自分の希望通りに引越しプランを組んでくれるか、しっかりしているかなど、品質の面に重点を置いて引越し業者を選んだ方がよいと言えるでしょう。
それさえ分かれば、見積もり交渉時グッと楽になると思うのですが。