マンションは「不動産」ですから、自動車やバイクのように業者がすぐに買い取ってくれるものではないんです。
専門の買取業者もいるにはいますが、結局は「転売益」を目的としているので相場よりもかなり低い値段での取引になってしまいます。
転勤・引越しが決まりマンションの売却を余儀なくされた場合
例えば今回の転勤が旦那さんの「職務経験」としての期間限定のものであったり、子供が大きくなっている場合などは、自分だけが単身赴任で転勤先の賃貸で暮らせば何の問題もありません。しかし今回のように転勤が長期に渡ることが分かっているケースや、両親の介護のためなど、社会的に今の住戸を手放さなければならなくなってしまった場合は、どうすればいいのでしょうか。
方法としては、今の住戸を賃貸に出したり、空き家として持っておくこともできます。
ただ、住宅ローンの支払いや、中々賃貸人が見つからず無駄な出費だけが増えてしまうケースの方が多いのが現状です。
いざ賃貸人が見つかったとしても、転勤が解除されて戻ろうと思ったとき、その賃貸人が退去してくれる保証はどこにもありません。
賃貸に関しては中途半端な気持ちで取り組んではならず、オーナーと居住者間のトラブルが多いのが現状です。
マンションを売却する際の心構え
マンションの売却を決めたら、
- 時間がかかってもいいから高く売りたい
- 安くてもいいから早く売りたい
この2つから売却方法を選択することとなります。「高く・早く」売ることは残念ながらできません。
そこをなんとか…と言われてもこれだけは相当な人気物件でない限り難しい話になります。
時間がかかってもいいから高く売る方法
「高く」と言っても相場以上で売ることはできません。
ここでいう「高く売る方法」というのは、住宅ローンの残債務以上で売ることを表しています。
結局、マンションを売却するためには、残っている住宅ローンの支払いも行わないと売却とは認められませんので、それ以上で売って初めて「高く売れた」ことになります。
それ以下の価格で売ろうとしても、それを差し引きした現金を別で用意しないといけないので売却ができないのです。
ただ、3月の転勤シーズンの前、つまり今回のように内事が下される1月~2月というのは不動産や引越し業界の繁忙期です。
あなたが買い手を探しているように、売り手となる新たな居住先を探している人もたくさんいますので、意外とスパっと決まってしまうことも有ります。
売ろうかどうか悩んでいる時間がそのまま機会損失になりますから、少しでも高く査定してくれる業者、優れた営業マンの選定に時間をかける方がいいでしょう。
安くてもいいから早く売りたい
とにかくスピード重視だという方は、マンションの買取を依頼しましょう。
仲介業者に依頼してすぐに買主が見つかったとしても、実はローンや抵当権、登記手続きなど、結局1ヶ月程度かかってしまいます。
しかし買取業者に依頼すると、ローンうんぬんに関わらず即決で買取をしてくれるためスピード感はまるで違います。
ただ、買取業者は言い換えれば「転売屋」ですから、転売益を狙って相場よりも20~50%値を下げて価格を提示してきます。
そこは各個人で時間的な価値観が異なるため慎重に判断するようにしてください。
マンションを「高く」「早く」売ることはできない
繰り返しになりますが、マンション・戸建てに限らず不動産を「高く」「早く」売ることはできません。
「買取」という選択をすれば確かに早く確実に売ることができますが、ほとんどそのマンションを捨てるような価格での取引になります。
例えば古本屋さんにいらなくなった本を持っていくと、1冊1円とか高くても10円くらい。
それが嫌で、自分でYahoo!オークションなどを活用し時間はかかっても地道に売っていけば、古本屋の買取とは違って確実に大きなリターンがありますよね。
マンションも全く同じ理屈です。
プロの目線から言うと「高く」「早く」という要求は、無理難題のクレームに近い扱いになるのです。
不動産屋はもともとのイメージが悪いため、何をしても悪者のような扱いを受けますが、売主さんの知識不足が原因で勝手に悪者にされるケースも少なくありません。
本当に売っていきたいのであれば、自分自身の知識・リテラシーも高めていくべきでしょう。
ただ大手の仲介業者であれば、「買取保証」のオプションも付けて売却活動を行ってくれます。
「いつまでに決まらなければ買取でもいい」という売却までの期日が明らかな場合は有効です。
売却・買取のメリット・デメリットを理解しておけばこういった方法での契約もできるわけですね。
不動産売却についてはこちらも参考にしてみてください
そこで、単身赴任ではなく家族で引越しをしようと思うのですが、今のマンションはどうすればよいでしょうか。
引越しや生活の準備もあるのでできるだけ高く売りたい思いもあります。