引越し当日に荷物が増えることで起こるトラブル
引越し業者が決まり、もらったダンボールで荷造りをしていると、予想以上に荷物が多く、もらった分のダンボールだけでは足りなくなることがあります。
ダンボールが足りなくなると、近くのスーパーなどから中古のダンボールを持ってきて、営業マンや引越し業者にその旨を伝えずに引越しを迎える方がいます。しかし、荷物が増えた事実を伝えずに当日を迎えると、トラックに積みきれず引越しそのものを拒否されたり、追加料金が発生することになります。
追加分の荷物をこのように不揃いのダンボールで集めてしまうと運搬時の物損事故リスクも高まります。伝えた荷物は的確で、単に営業マンの見誤りでダンボールが足りないのであれば、追加のダンボールは無料でもらうことができますから必ず連絡しましょう。連絡先は見積もり時に渡された名刺に記載されています。
また意図的に荷物の量を隠し、当日までそれを伝えないということも絶対にやめて下さい。1つや2つ程度であれば問題ありませんが、1部屋分ともなると追加料金あるいは引越しを拒否される可能性もあります。特に多いのが「自転車」の申告漏れです。これについては長くなるので下記にまとめています。
なお引越し当日に荷物が増えてしまった場合、営業マンとしては任せてもらった以上見積もった料金を変更せず案内したいところですが、現場作業員と上司がそれを許しません。
現場作業員が引越しの荷物を持って行かない場合がある
荷物をすべて積み切れない場合の対応方法は時と場合によりますが、その日のトラックの空き状況や作業の入り具合では、物理的に現場作業員が持っていけないケースがあります。
現場作業員の給与システムは、当日の作業件数と引越し料金に比例する仕組みです。そのため、追加料金をもらわずに作業してしまうと、行く予定だった午後の便に行けなくなり、追加分の作業はタダ働きになってしまいます。そのため現場作業員は営業マンに対し引越し料金分を増やすように説得するはずです。
引越し業者としても無料で作業を増やせば損、現場としてもタダ働きはしたくない。こうした状況で営業マンが板挟みになり、打開策を打てない場合は運べる分だけ運ばれるという状況になり得るのです。そもそも見積もり時から荷物を「黙って」追加したあなた(客)に原因があるため、追加料金を払わなければ作業をしてくれなくなります。
もちろん、多少の荷物でトラックにスペースがあれば快く受け入れてくれるはずですが、あれもこれもと後出しで追加すれば、そういった詐欺まがいな見積もり取得方法が蔓延してしまうため、追加料金をもらわざるを得ないのです。
トラックが増えれば追加料金が発生する
この通り、ダンボールが増えてトラックを余計に用意する場合は追加料金が発生します。また当日にトラックを手配しなければならないため追加分のトラック料金は、見積もり時よりも2割から3割高くなってしまいます。
トラックそのものの料金もそうですし、トラックを運転する人員も必要です。引越し業者も荷物リストを記入しながら見積もりをしているので、誤魔化そうとしても中々難しいです。特にダンボールについては渡した枚数すら数えているため、見積もり時よりも荷物やダンボールの量が多ければ追加料金が発生してしまいます。
すぐにトラックが手配できるとは限らない
当日、その現場でトラックが必要であることを知らされるため、トラックの到着時間についてもまったく読めません。そもそもトラックを手配できるのか、というところも不明。すぐ来ることもありますが、夕方になっても来ない可能性もあります。
追加のトラックは、支社から連絡を受けた作業員が、他の人の引越し作業が終わった後に向かうようになっているため、1台追加の場合は読めません。引越し先までの距離が近ければ、1台のトラックで往復作業で運ぶことができますが、その場合は作業時間が2倍かかってしまいます。
引越しの荷物が増えると分かった時点で連絡すべし
どんな状況にせよ、運ぶ荷物が増えた場合は絶対に連絡をしなければいけません。逆に言えば、営業マンに連絡さえすれば上記のすべてを心配する必要がなくなります。
追加のダンボールについては、営業マンに連絡をすれば無料で追加してくれる場合もあります。早めにトラックの用意ができれば、追加料金がなくても「早く作業を終わらせて、件数を多く回れる状態」を作り出せるため、現場作業員も困りません。
連絡しなくても積み切れる可能性はありますが、連絡しても損することはありません。積み切れるか積み切れないかのギャンブルをする前に、営業マンに相談しましょう。