引越し業者で家具・家電は購入するメリット・デメリット
新居の部屋のレイアウトに合わない、家財を置くスペース的にダウンサイズしないといけない、使えるけど古くなってきたから新しい物に変えたいなどの理由よって、引越しを機に家財を買い替えようと考えている方は非常に多いです。
実際に私が引越し営業マンとして見積もりに伺っていたときも、週に5~6回は家財の買い替えについてお客様の相談に乗っていました。
引越し業者で家具・家電を購入する場合、家電量販店等と比較して価格が安いとは言えませんが、場合によっては引越し業者で家財を揃えた方がよいこともあります。
引越し料金の値引き交渉がしやすい
引越し業者で家具・家電を買い替えると、様々な面において値引き交渉がしやすくなります。
例えば家電を買い替える場合、今まで使っていた家電は処分しないといけないわけですが、処分するにはどうしてもリサイクル料金がかかってしまいます。そこで営業マンに「リサイクル料金を無料にしてくれたら買い替える」などと言えば、営業マンは喜んで値引きをしてくれるでしょう。
また、家財を引越し業者で買うということは、総合の引越し料金が普段の引越しに比べて何万円も高くなるということなので、営業マンとしては何としても契約したいものです。多少規模の大きい値引きであっても引越し料金の総額が大きくなるため受け入れてくれやすいのです。
手軽、家電量販店でセールストークを受けなくてよい
引越し業者が売っている家具や家電を見てみると、冷蔵庫から洗濯機、ソファやベッド、カーテンなど生活に必要な家財すべてを取り扱っていることも多いため、各量販店にいく手間が省けるため、非常に快適です。
引越しの営業マンが自社で売っている家財について詳しい知識を持っていれば、引越しの見積もりを取るだけで自分にあった家財を見つけ出すこともできるため、欲しいものを買いにいく度に煩わしいセールストークを受ける必要もありません。
納期を気にする必要がない
引越し業者で家財を買い替えた場合、引越し日当日にトラックへ購入したものを積んで持ってきてくれるため、引越し日と納期がバラバラになってしまうといったことはありません。
もちろん、エアコンなどの取り付けが必要な家財については、希望さえ言えば引越し日の前に新居で取り付けをおこなってくれる場合もあるため、量販店で買うよりも使い勝手は良いと言えるでしょう。
なお新居への大型家財の搬入についてはトラブルが非常に多いため以下で合わせて確認しておきましょう。
取り付けが必要な家財は取り付け代も込みになっていることが多い
エアコンや跳ね上げ式ベッドなど、新居で取り付け工事が必要な家財については、取り付け料金も込みで案内していることが多いです。
量販店で家財を購入した場合は、購入を決めた後から家財の料金に追加して、取り付けのための出張料金を要求されることもあるため、量販店の店頭価格に比べればわかりやすい料金提示と言えるでしょう。
取り付け作業を待つことがない
3~4月が繁忙期であるのは引越し業者だけではありません。家電量販店なども、3~4月は新生活に必要な家財がよく売れるため、繁忙期であると言えます。
家電量販店の繁忙期シーズンに取り付けが必要な家財を買った場合、取り付け業者も忙しいということから、購入してから取り付けが実際におこなわれるまで1~2週間以上かかる場合があります。
しかし、引越し業者で取り付けが必要な家具・家電を買った場合は、こちらが希望した日付で取り付けをおこなってくれるため、とても便利です。
まだ寒い時期である3月にエアコンがない状態で暮らすのはとてもつらいでしょうから、エアコンや洗濯機などの取り付けが必要な家財を繁忙期の時期に買い替えようと思っている場合は、引越し業者で買い替えた方がよいかもしれません。
最新型の家電を扱っていない場合が多い
引越し業者で売っている家具や家電は最新のものであるとは限りません。なぜなら、引越し業者のパンフレットは主に3~4ヶ月周期、遅いところだと1年周期で更新されているからです。そのため、時期によっては型遅れの家財しか売っていないという場合があります。
私が見積もりの際に自社の物販カタログを見せたときにがっかりされたお客様もいらっしゃいました。
家具・家電の値引きは行いにくい
家具や家電の値引き交渉が得意であるという方や、持っていく家財が少なく元々の引越し料金が安いという場合は、引越し業者でまとめて買うよりも各量販店で購入した方がお得である場合があります。
なぜなら、引越し業者が値引きできるのは引越し料金だけだからです。
引越し業者で家具や家電を購入する場合でも値引き交渉はできますが、大体5,000円程度しか値引きしてくれないことが多いため、家電量販店の営業マンの本気値引きに比べれば大したことはありません。
元の引越し料金が高い場合は、引越し料金を大幅値下げすることで総額を安くすることができますが、元の引越し料金が安い場合は引越し料金の値引き額も小さくなってしまうため、思ったよりお得にはならない可能性は高いです。
引越しをキャンセルしても家具・家電だけ買わされる可能性がある
引越しを担当する支社によっては、引越しをキャンセルしても家具・家電だけは買うように催促してくる場合があります。
引越し業者が販売している家具・家電は支社が本社の物販部から購入している形が多く、もし家財を購入した顧客が引越しをキャンセルしたとき既に家財が支社に届いている場合、その家財は支社の倉庫でデッドストックとして保管することになるからです。
引越し業者で家財を購入する際は、営業マンから「引越し日の〇〇日前以降に引越しをキャンセルした場合は、家財だけでも買い取ってもらいます。」と言われることがあります。
引越し業者のパンフレットを武器に家電量販店で値引き交渉
引越し業者だけですべてが済むと聞けば非常に楽なように感じますし、値引きしやすいとなれば使わない手はないのですが、デメリットにも書いたように、元の引越し料金が高くないと値引きという点ではあまり意味を持ちません。
また、引越し料金は言い値が通る可能性も高いという点から、家財を購入しなくても引越し料金を半額に抑えることができる可能性があります。従って、私がおすすめする家具・家電の購入方法は、家電量販店で引越し業者のパンフレットを使って値引き交渉する方法です。
大型家具・家電の量販店における最大のネックは「在庫管理」です。回転率を上げることが至上命題であり、まとめ買いをアピールした上で引越し業者のパンフレットを提示すれば確実にお得に購入できるはずです。