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敷金ゼロ物件への引越し~注意点や事前の確認事項は?

ちはる
「敷金」を払わないといけない物件と、払わなくていい物件があるのはどうしてなのでしょう?
のぼる店員
敷金とは簡単に言うと「預り金」です。例えば退去時に家屋のクリーニングや壁紙の張替えなどが必要の際、そこから差し引いた分を退去者にお返しします。ですから「敷金ゼロ」の物件に引越しすると、入居時の初期費用は抑えられますが、退去時の追加料金がかかってしまうことになります。

なぜ敷金を支払う必要があるの?

引越しは色々費用がかさむため、節約できるところはできるだけ節約したいですよね。ファミリー層でも昔から賃貸物件への引越しは一般的ですが、その賃貸の場合、費用の大半を占めるのが「不動産の契約に関する諸費用」です。敷金・礼金・仲介手数料(家賃1ヶ月分)・保証金・初月家賃・管理費・共益費・保険料など。

例えば家賃8万円の単身者向け物件への入居を想定した場合だけでも、約40万円近くの初期費用が必要となります。

そしてこの内訳のうち「敷金」の項目に注目して下さい。実に契約費用の30%近くを占めていることが分かります。

単身者向けで敷金が賃料2ヶ月分というのは珍しいですが、1~1.5ヶ月分というのは通常です。どちらにしろ敷金が抑えられるだけでも、契約のハードルが著しく低くなることが分かります。こうしたことから「敷金ゼロ」の物件が非常に人気を集めているのです。

そもそも敷金とは、「家屋・部屋を借りる人が持主に預けておく保証金」という名目で払っているものです。

敷金自体は、退去時におこなうハウスクリーニング代や、故意に傷つけた箇所の修繕費の支払いに充てられ、残った分は手元に戻ってくるというシステムであるため、敷金を支払うことで損することはありません。

例えばペットを飼育している、タバコを吸っているなど、原状回復のために特別な経費がかさんでしまう場合、帰ってくる費用は少なくなりますが、普通に暮らしていれば約7~8割程度は戻ってきます。

むしろ、敷金ゼロの物件には問題が隠れていることが多いので、支払う金額が安くなるからといって安易に敷金ゼロの物件に契約してはいけません。

「敷金ゼロ」の物件に隠れていることが多い問題

不動産業者や大家が、物件の敷金をゼロにするということは「誰でもいいからこの物件に入居してほしい」という気持ちの表れです。わざわざ人気のある物件の敷金を、ゼロにする必要はありません。ただし「学生向けアパート」など、棟全体で敷金をゼロにしているケースもありますので一概には言えません。

一般的に敷金ゼロの物件には以下のような問題が隠れていることがあります。

  1. 物件が古く、長期間空室の物件
    不動産業者や大家にとって、空室の部屋というのはただのコストでしかありません。一刻も早く入居者が現れてほしいため、初期費用を削るために敷金をゼロにしています。
  2. 最寄駅が遠い、環境が悪い
    最寄り駅が遠い、近辺にコンビニやスーパーがないなど、生活環境が悪いと新築物件でも入居者が集まらない場合があります。そこで、敷金をゼロにすることで少しでも目につくように工夫をしています。
  3. クリーニング代・修繕費が別途
    敷金の元々の使い方である、クリーニング代や修繕費を別途で徴収している物件については、敷金はゼロである場合が多いです。
  4. 家賃に上乗せをしている
    退去時のクリーニング代や修繕費を支払わなくてもよい代わりに、月の家賃が相場より高い物件でも、敷金ゼロで入居することができます。

また、件数自体は少ないですが、敷金ゼロの物件には俗にいう「事故物件」も潜んでいます。敷金ゼロというのは客寄せ目的で利用されることが多く、「何かある」と疑いの目で見て物件を探すようにしましょう。

経年劣化で壊れた箇所の修繕費を請求される

素人オーナーが管理している賃貸物件においては、敷金がゼロであろうとなかろうと、全てオーナーのさじ加減で退去費用が決定します。そのため本来は支払わなくても済む部分まで支払いを請求される場合があるのです。特に敷金ゼロの場合、ほぼ確実に退去時のハウスクリーニング代や修繕費を請求されることは覚悟しておきましょう。

契約時に退去時の決まりについて確認していないと、敷金で修繕費をまかなう場合は支払う必要のない、経年劣化で壊れた箇所まで直さなければいけなくなる場合があります。また、自分で壊していない箇所についても「実費負担」という項目として請求されることもあります。入居時に日付を付して写真を撮影しておいたり工夫が必要です。「最初から壊れていました」ということは聞いてくれません。

退去時にオーナーが強めに出てくる理由は、「もう居なくなるから」です。例えば新規に契約してくれる相手であれば長い付き合いとなりますが、今まさに解約しようとしている相手に対しては恩も義理もありません。退去時のトラブルが多い理由はこうしたところにも潜んでいます。

一般的な賃貸条件とは異なる場合が多い

事故物件や不便な環境に耐えきれず、入居者がすぐに引越してしまうような物件で、敷金がゼロの場合は「〇年入居すること」などの特例を契約書に盛り込んでおいて、それよりも早く引越そうとすると違約金を請求してくる場合があります。

ビルテナントなどでは普通の契約ですが、一般家屋・アパート・マンションの契約で年数の縛りがあることはほとんどありません。

敷金ゼロの物件に引越しをするなら契約書を確認する

敷金ゼロ物件のメリットは初期費用を安く抑えられる点にあり、デメリットは退去時に敷金以上の料金が発生する場合があり条件付きの賃貸になることでしょう。

敷金ゼロ物件で損をしないようにするには、事前に契約書を確認し、退去時にどんな対処をしなければいけないのか知っておく必要があります。

また場所柄、道が狭かったり、引越し時トラックを家の前に置けないケースなども考えられます。注意点や事前の確認事項が多いため、気に入った物件が敷金ゼロ物件であるならば必ず契約書やその後の計画を綿密に練るようにしましょう。

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