家のリフォームや建て替えでは、仮住まいへの引越し、入りきらない家財の保管、工事後の戻りの引越しの3つが必要になります。実はこの3つは、引越し業者にまとめて頼むことができます。元引越し営業マンの目線で、頼み方と注意点、全体の進め方をまとめました。
この記事の結論(30秒で読めます)
- 大手を中心に、多くの引越し業者が建て替え・リフォーム時の一時保管に対応している
- 往復の引越しと保管をまとめて頼むと見積もりが1回で済み、値引きも引き出しやすい
- ただし業者の倉庫は保管中に出し入れできないのが基本。必要な物は手元かトランクルームへ
- 業者によって保管方法がバラバラなので、相見積もりで保管場所と方法を確認する


リフォーム・建て替え時の引越しの流れ
| 時期 | やること |
|---|---|
| 工事の2〜3か月前 | 工事期間が決まったら、引越し業者に相見積もり。「仮住まいへの引越し+保管+戻りの引越し」をまとめて見積もってもらう |
| 工事の1〜2か月前 | 仮住まいを契約。仮住まいに持っていく物と、保管する物を分ける |
| 工事の前 | 仮住まいへの引越し(往路)と、家財の保管 |
| 工事中 | 保管。戻りの引越し日が決まったら、すぐ業者に連絡 |
| 工事の後 | 保管していた家財と仮住まいの荷物を、新しくなった家へ戻す(戻り便) |
工事が3〜4月の繁忙期にかかる場合は、トラックが早く埋まるので、さらに早めに動きましょう。業者によっては、繁忙期の一時保管を受けられないこともあります。
引越し業者の一時保管サービス|主な業者の条件
家財を保管するための倉庫を自社で持っている引越し業者は多く、営業マンに相談すれば、仮住まいへの引越し・保管・戻りの引越しをまとめて案内してくれます。主な業者の条件は次のとおりです。
| 業者 | 条件(公式サイトより) |
|---|---|
| アート引越センター | 見積もりの時点で保管期間と保管後の搬入先が決まっている依頼(リフォーム・建て替えなど)が対象。3月18日〜4月10日の繁忙期などは対応できない場合あり |
| サカイ引越センター | 建て替え・リフォームに伴う一時預かりに対応。預かり中は一部の荷物の出庫はできない。自分で契約したトランクルームへの搬入も相談できる |
| 日本通運 | 1週間未満なら鉄道コンテナを使った保管料のかからない方法を提案。長期の場合は提携のトランクルーム(ハローストレージなど)を紹介 |
※2026年10月時点の各社公式サイトの情報です。料金はどの業者も見積もり制です。
引越し業者にまとめて頼む2つのメリット
① 見積もりが1回で済み、値引きを引き出しやすい
仮住まいへの引越し・保管・戻りの引越しを別々に頼むと、そのたびに相見積もりが必要です。まとめて1社に頼めば、見積もりは最初の1回だけ。あとは戻りの日程を打ち合わせるだけで済みます。
しかも、引越し2回分+保管料となれば大きな案件なので、業者は何としても契約したいところです。値引き交渉もこちらの要望が通りやすく、別々に頼むより安くなることが多いです。
② 家財を保管用に梱包し直してくれる
自分でコンテナ型の保管場所を借りる場合、引越しで使った毛布などの梱包資材は外してから保管するのが普通です。コンテナの中で家財がこすれて傷がついたり、浸水で濡れたりするリスクがあります。
引越し業者の倉庫を使う場合は、保管用の梱包資材に巻き直してから保管するので、傷がつくリスクを減らせます。
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引越し業者に預けるときの2つの注意点
① 保管中の出し入れは基本的にできない
業者の倉庫に預けると、戻りの引越しまで家財を取り出せないのが基本です。理由は2つあります。
- 保管専用の施設で預かっている:大手では、支社の倉庫ではなく、家財を保管するためだけに建てた施設で預かることがあります。一度鍵を閉めたら、戻りの引越しまで開けません。
- 防犯のため:保管しているお客さんの親戚を名乗って「中の家財を出してほしい」と連絡してくる人は、意外と多いのです。トラブルを防ぐため、たとえ本人からの依頼でも、戻りの引越しまで鍵を開けない業者が多くあります。
季節の衣類や喪服、仕事の書類など、工事中に必要になりそうな物は仮住まいに持っていくか、出し入れできるトランクルームに分けて預けましょう。
② 保管方法は業者によってバラバラ
保管専用の施設を持つ業者もあれば、支社の倉庫で預かる業者、中には屋外に置いたコンテナで保管する業者もあります。温度や湿度の管理も業者によって違い、「空調あり」と言っても換気扇程度のことがあります。着物・楽器・革製品など湿気に弱い家財を預けるなら、保管場所と方法を見積もりのときに必ず確認しましょう。
出し入れしたい荷物だけトランクルームに分ける方法
「大型家具は業者の倉庫に、工事中も使う物はトランクルームに」と分けて預けるのもおすすめです。
| 預けたい物 | おすすめの預け先 |
|---|---|
| 大型家具・家電・家1軒分の家財 | 引越し業者の保管サービス |
| 工事中も出し入れしたい物・家具の一部 | 近くのトランクルーム(ハローストレージなど) |
| 段ボール数箱の衣類・本・思い出の品 | 宅配型トランクルーム(minikuraなど) |
保管方法ごとの料金や違いは、引越しの荷物の一時保管の比較記事で詳しく解説しています。
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【元営業マンが解説】営業マンから保管スペースを紹介してもらえることも
絶対とは言えませんが、引越しの営業マンから、自社の倉庫ではなく顔なじみの保管スペースの会社を紹介してもらえることがあります。
そこに預ければ出し入れは自由で、料金も一般で契約するより安くなることが多いです。保管スペースの会社にとって、案件を持ってきてくれる営業マンはお得意様なので、正規の料金より割り引いてくれるからです。
ただし、すべての営業マンがそうした会社とつながっているわけではありません。つながりのある営業マンに出会うには、見積もりの前に「保管も任せたい」と伝え、複数の業者から見積もりを取るのが一番です。業者としては自社の倉庫に入れるのが一番の利益になりますが、「出し入れしにくい」というお客さんの声にも応えてくれる営業マンは、良い営業マンです。
見積もりのときに確認すること
- 保管する場所(専用の施設・支社の倉庫・屋外コンテナ)と、温度・湿度の管理方法
- 保管中に出し入れできるか、できない場合の例外
- 保管料の決まり方(期間・量)と、工事が延びたときの延長料金
- 戻りの引越し日をいつまでに連絡すればいいか
- 保管中の家財の補償の範囲
まとめ:建て替え・リフォームは「まとめて頼む+必要な物は分ける」
- 往復の引越しと保管は、引越し業者にまとめて頼める
- まとめて頼むと見積もりが1回で済み、値引きも引き出しやすい
- 業者の倉庫は保管中に出し入れできないのが基本。必要な物は手元かトランクルームへ
- 保管方法は業者によって違うので、相見積もりで確認する
工事の日程が決まったら、まずは「仮住まいへの引越し+保管+戻り」をまとめて、複数の業者に見積もってもらいましょう。
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