今日、日本のどこかで引越しをしている人たちが、全員幸せな気持ちで引越しをしているとは限りません。中には、離婚を機にお互い別々の場所で生活するための引越しをしている人もいるはずです。
暗い気持ちになってしまうのも分かりますが、現実的なところで引越し理由が離婚であることを引越し業者に明かさず見積もりを取ると、値引きが難しくなります。
また、「離婚するのだから、使う引越し業者も別にする」と考えている人も多いのですが、「引越しが二回分ある」ということを上手く利用すれば、同じ引越し業者を利用して引越し料金を安くさせることもできるのです。
離婚に伴う引越しの見積もりを取る注意点
今回の離婚がいわゆる「円満離婚」であり、あなたたち夫婦が多少なりとも協力できる、これからの生活を考えて少しでも引越し料金を安く抑えたいと思うのであれば、「引越しの見積もり」を夫婦二人による最後の共同作業としておこなうとよいです。
以下、円満離婚に伴う夫婦の引越しの見積もりを取る注意点をまとめました。
①離婚の事実を引越し営業マンに隠してはいけない
離婚に伴う引越しの見積もりを取る際に、離婚することを営業マンに隠す必要はありません。「離婚という単語を発したら、離婚理由などについて根掘り葉掘り聞かれそうで怖い。」と思い、隠す方がいます。しかし引越しの営業マンも社会人であるため、そうしたデリカシーのないことはしません。例えあなたが離婚することを営業マンに隠していたとしても、新居へ運ばない家財がどんなものであるかを見て、
と、一通りの経験を積んだ営業マンであれば簡単に分かるものです。
あなたが「離婚」という単語を使わなければ、普段同様の見積もりを取ることができると言えるのですが、実は引越しの営業マンにとって「離婚」とは、夫婦合わせて二回分の引越しをこの一回の見積もりだけで契約できるかもしれない“美味しい”案件なのです。
離婚の事実は隠さずに伝えた方が、より安く契約することが可能となります。
②離婚を理由に引越しの見積もりを分ける必要はない
離婚が理由なのに二人仲良く同時に引越しの見積もりを取ることに違和感を覚えるかもしれませんが、見積もりを円滑に進める上でも値引き交渉の上でも二人同時に見積もりを取るべきです。
なぜ個別だと見積もりが円滑に進まないのかというと、営業マンから「これはあなたが持っていく家財ですか?」と聞かれても、しっかりと夫婦間で話し合いがなされてないと「それは…。まだどちらが持っていくのか決めていないので保留にしてください。」という曖昧な答えしか返すことができず、正確な見積もりを取ることができないからです。
こうなってしまうと、見積もり時点に提示された金額が当てにならず、夫婦間で家財の所有権について話し合いとした後、もう一度営業マンに連絡をして料金を算出してもらう羽目になるためとても面倒なことになります。
また、値引き交渉の上でも、離婚に伴う引越しでは、営業マンが「それでは、二人の引越し料金を合わせてご契約いただければ、〇万円でご用意します!」という抱き合わせ商法のような売り込みをしてくることが多いのですが、個別で見積もりを取ってしまうともう一人の承認をその場で得ることができないため、話が流れてしまいます。
引越し料金は、引越し業者のトラックの空き状況や作業員の出勤具合によって常に変動するものであるため、後日相談したときも見積もり時と同じ料金で引越しを提供してもらえるとは限りません。
以上の点から考えると、離婚に伴う引越しであったとしても、見積もりはできるだけ二人で一緒に取った方がよいと言えるのです。
「離婚」の事実を有効活用しお得に引越ししよう!
離婚に伴う引越しの見積もりで値引き交渉するときは、「引越し理由は離婚です。」という言葉が最大の武器になります。
離婚はポジティブな話題ではなく、他人に知られて嬉しいことではありません。しかし引越しの営業マンにとってみれば、二件分の引越しを一度の見積もりで契約できるため必ず協力的になります。
また、引越しの営業マンとしては、一週間に一度は離婚に伴う引越しの見積もりに出くわすため、引越し理由が離婚であることは大して珍しくありません。離婚についての話題を営業マンから触れてくることもまずありませんし、それ以上にどうやって契約を取るか考えていることでしょう。
しかし、中にはあなたに対して引越し理由だけでなく「どうして離婚しようと思ったのですか?」と離婚理由まで聞いてくるデリカシーのない営業マンもいます。人の気持ちを考えられない営業マンは立てるプランも自分よがりで、決して良い物でないことが多いです。そういった営業マンが見積もりに来た際の保険のために、複数の引越し業者から見積もりを取る「相見積もり」は必要であると言えます。
相見積もりは、営業マンの吟味ができる以外にも、営業マンへ他社の見積書を見せたり「相見積もりを取っている。」と言うことで、値引きを簡単に引き出す効果があると言えるので、引越しの見積もりを取る際には必須です。
離婚というナイーブな事情を含む引越しであるからこそ、人の気持ちの分かる営業マンに任せたいところですし、これから一人で生活していくと考えたらできるだけ出費は抑えたいところでしょう。その両方を叶えるためには、引越しの見積もりは相見積もりを取るようにしましょう。