LIVE(りぶ)引越サービスは「中尾運輸」という運送業社が昭和54年に設立した老舗中小引越し業者です。
関東・関西の中心地に事業所を多く構えているため、「都会」に住んでいる人が引越し見積もりサイトを利用すると高確率で見積もり候補に挙がります。
LIVE引越サービスは「業界最安値の最低価格」と引越し料金の安さに自信を持っている引越し業者であり、他社では相当値引き交渉を頑張らないと出ないような金額を、公式サイト内で「概算」として提示しています。
もちろん、提示されているのはあくまで「概算」であり、見積もりを取ったら概算よりも料金が高くなることもありますが、料金に強みを持っている業者は値引き交渉がやりやすい傾向にあります。見積もり時には他の引越し業者との交渉材料も兼ねて比較しましょう。
目次
LIVE引越サービス最大の特徴~不用品処分を任せられる
LIVE引越サービスは、大手引越し業者では難しい不用品の処分を任せられます。
「不用品の処分」をアピールしている引越し業者の多くは、引越しを主たる事業としていない場合が多いのですが、LIVE引越サービスは後述する引越事業者優良認定を受け、かつ「産業廃棄物収集運搬業許可」を取得しているため、引越しの作業品質を落とさずに不用品処分もしたいという場合におすすめです。
現状、引越し専業業者から処分業者を探すとなると、LIVE引越サービスを含めて数社しかありません。
ただし、LIVE引越サービスに任せられるのはあくまで「処分」。あなたがお金を払ってLIVE引越サービスに処分を代行してもらうということなので、不用品買い取りをおこなっている引越し業者(トレファク引越など)に比べると少し損であるとも言えます。
LIVE引越サービスは引越事業者優良認定を受けている
LIVE引越サービスは、2018年1月に全日本トラック協会から「引越事業者優良認定」を受けています。引越事業者優良認定を受けている引越し業者は共通して、引越しをおこなう際のルールとして「標準引越運送約款」という公式基準を用いて作業をおこなっているため、会社独自で作成した「独自約款」を利用する引越し業者に比べると信用できます。
また、認定制度が始まった平成26年に認定を受けた最初期の業者であり、未だに認定マークを貼り続けられている業者であるため、同じ引越安心マークが貼れる中小業者の中でも特に信用できると言えるでしょう。
「引越事業者優良認定」は、対象となる会社の安全・信頼性や行政処分を受けていないか(作業員などが仕事中に交通違反を何度も犯しているとアウト)などをもとに認定され、取得後も更新が必要になるためそれを「維持する」のが難しいと言われています。
しかし、作業品質や作業員のホスピタリティに関してはノータッチなので、態度が悪く作業が雑な作業員ばかりの引越し業者であったとしても、規約さえ満たせば認定を受けることができます。認定を受けている=信頼できる優秀な引越し業者とは限らないという実態面についても理解しておきましょう。
長距離引越しに不安がある
LIVE引越サービスは関東地方と近畿地方合わせて10都府県にしか事業所が存在しないため、それ以外の地域では見積もりを取ることができません。
公式サイト内にある「長距離引越し」に関する項目を見てみると、関東→関西のような事業所のある地域間の長距離引越しだけでなく、事業所のない地方への長距離引越しもやっている記載があります。さらに、事業所のない地域への長距離引越しは、一台のトラックに複数の家庭の家財を積む「混載便」のプランしか用意されていません。これは、LIVE引越サービスを利用して地方へ引越しをした場合、現住所と引越し先で作業をおこなう業者が変わるということを意味します。
こういったことは全国各地に事業所のない中小引越し業者ではよくあることですが、一回の引越しに複数の会社が関わるというのは、責任の所在が分からなくなるということで非常に危険です。
沖縄行きの引越しはさらに不安
長距離引越しに不安が残るというのに、公式サイトには「沖縄便プラン」というものが用意されています。あたかも「沖縄への引越しは当社にお任せ」という自信が伺えますが、これも上記同様LIVE引越サービスがワンストップで提供するサービスではありません。
また、沖縄行きの引越しに関しては輸送手段にフェリーを用いることが多いため、さらに責任の所在が曖昧になってしまいます。
ただ、LIVEの売りは作業の品質ではなく「業界最安値の料金設定」。もしあなたが「家財が壊れたりなくなったりしても、とりあえず安く引越し先まで運べればいい!」と思っているのであれば検討の余地はあります。
顧客対応に悪い口コミが多い
引越し見積もりサイトやTwitterなどに記載された口コミ・評判を確認していくと、LIVE引越サービスの顧客対応について悪い指摘が多く見受けられました。
特に問題なのは電話対応。見積もり依頼をかけた際にしつこく電話されて迷惑だったという人や、物損事故の保険対応に関する折り返しが一ヶ月以上ない、執拗にプロバイダ変更を勧めてくる、などなど。
これが全国チェーンだったり「赤帽」のような名前貸し業者であれば、場所によって差が出るのも致し方ないと思います。しかし、LIVE引越サービスは関東・関西の限られた地域でしか営業していない中小引越し業者。その中で似たような苦情が何件も寄せられているということは、どこの事業所も顧客対応が悪い(共通した教育方法)からだと思ってしまいます。
もちろん、「LIVE引越サービスを使ってよかった」という口コミも確認できました。しかし、引越し業者の良し悪しが試される「物損時の顧客対応」に関してほぼすべての人が悪いと言っていたため、LIVE引越サービスの使用を強くおすすめすることはできません。
リブ引越センターのインターネット勧誘がしつこすぎて、西尾運輸が嫌いになった。断り続けてるのに30分以上電話させられた。
— うちだ ゆりえ (@Yurieeeerin) November 21, 2011
LIVE引越サービスの電話対応が酷いというか、条件を言った段階でうちには無理ですガチャ
担当がクソなだけだと思ったら別の人もクソ
その後のアート引越センターの電話対応が心地よくて予算オーバーだが即決
安さで選べない年頃になってきた— そば美 (@im_veryhungry) July 18, 2016
梱包が終わってないと確実に値上がりする
LIVE引越サービスのホームページには「ダンボール一個の梱包につき1,500円」と作業員がダンボールの梱包を手伝った場合は料金が発生するという驚きの記載がなされています。
顧客の梱包不足による費用請求は、標準引越運送約款でも認めらているため特に問題ないように感じますが、大手引越し業者ではまずあり得ないことです。
真っ当な引越し業者であれば「大部分の家財がダンボールに梱包されておらず、どう見ても引越しができる状態ではない」場合のみ梱包費用を請求します。なぜなら、引越し当日の急な梱包は本来なら有料で案内している梱包スタッフを用いて手早く梱包作業をするからであり、費用請求は基本万単位。ダンボールを何個作ったからいくらになるというものではなく、何時間梱包スタッフを使ったかによって料金が変動するものです。
また、ほんの少しダンボール梱包が終わっていないという状況であれば、作業員が家財を搬出している間に梱包するよう作業員から促されるか、作業員自身が無料で梱包してしまうことすらあります。しかし、ダンボールの個数単位で料金が発生するということは、明らかに追加料金を取りに来ていると見ていいでしょう。
実際は現場の作業員ごとに対応は異なるでしょうが、ホームページ上でこのように強く明記することに、私も引越し営業マンの経験がありますので違和感を覚えます。
確かに、引越し当日まで荷造り作業が終わっていないという点に関しては、終わらせられなかった顧客側に落ち度があります。しかし、他の引越し業者に頼めば料金が発生しないようなことで追加料金を支払うのは何とももったいない。荷造りを終わらせておくことは大前提ですが、変な言いがかりを付けられて追加料金を払いたくないという人は、LIVE引越サービスを使うべきではありません。
家財は必ず「全て」見せる
口コミを更に深掘りしてみると、家財の申告が漏れるとその家財を運んでもらえない、という内容の投稿が多数寄せられていました。
標準引越運送約款第四条には「運送の申し込みがこの約款によらないもの」は運搬を拒絶していいと記載されています。引越し当日の家財追加は認められてはいませんが、多くの引越し業者ではトラックの容量に余裕があれば、家財が2~3個増えた程度で追加料金が発生したり運搬拒否したりしませんし、柔軟に対応してくれます。家財を積むスペースがないからではなく「見積もりに載ってないから運ばない」と言う引越し業者は少数派かつ悪質です。
すべての家財を漏れなく申告できれば問題ありませんが、初めての引越しなどで見積もりに不安を感じる人はLIVE引越サービスを呼ぶべきではないでしょう。
LIVE引越センターってのは安い、けど見積もりにない家具は持って行ってくれない。アクティブ感動引越センターってのはそれより少し高いけど割と融通が利く、こっちは結構良かった。
— かめれおんるみぃ (@Peak_Bandit) July 3, 2017
LIVE引越サービスと比較したい引越し業者
トレファク引越
トレファク引越は「引越し業者」ではありませんが、不用品を処分しつつ引越しができるためLIVE引越サービスの対抗馬となり得ます。
大きな違いは不用品を処分ではなく「買い取り」をしてもらえる点です。トレファク引越の大元は「トレジャーファクトリー」というリサイクルショップであり、引越しの見積もりと同時に不用品の査定もおこなってもらえるため、面倒な見積もりを一度で済ませてしまうことができます。また、不用品の引き取りに関しても、引越し作業のタイミングですべておこなってもらえるため、他の引越し業者に任せるのに比べて大幅な時間短縮にもつながります。
ヴォイス引越センター
ヴォイス引越センターは、埼玉県の引越しに特化した中小引越し業者です。また、現住所を建て替える際におこなう「建て替え引越し」にも強みを持っており、狭い範囲ではありますが、場合によっては大手も凌ぐ実力を持つ引越し業者です。
また、こちらも不用品処分を任せることのできる引越し業者で、ネットクーポンを利用すれば2点まで無料で引き取ってくれるため非常にお得です(対象外あり)。
しかし、事業範囲は埼玉全域と都内の一部程度であり埼玉以外に事業所は存在しないため、長距離引越しに関してはLIVE引越サービス以上に向いていない引越し業者です。埼玉発の近距離引越しをおこなう場合についてのみ、両者の見積もりを比較すればよいでしょう。
LIVE引越サービスは値引き交渉材料として最初に見積もりを取る
- 不用品の処分を正式に任せられる引越し業者
- 標準引越運送約款を利用しているため中小引越し業者の中では信頼できる
- 事業範囲が相当狭く長距離引越しを任せるには不安
- 電話対応に難あり(鬼電、雑な対応)
- ダンボール梱包を終わらせておかないと費用が取られる
もし、中小引越し業者の中から契約する引越し業者を選ばなければいけなくなった場合、LIVE引越サービスに任せるかどうかは一度検討すべきです。標準引越運送約款を利用しているため、一定の信頼はおけますが、「業界最安値」を謳っている割には、ダンボールの梱包不足、家財の申告漏れ等、標準引越運送約款に記載されている決まりを盾に顧客から追加料金を巻き上げようとしているように見えてしまいます。
トレファク引越など家財の処分も同時におこなえる引越し業者はそれなりにあるため、それらと比較しながら相見積もりを取るべきでしょう。
LIVE引越サービスの追加料金制度は、引越し業者がまだ少なかった昭和時期のオーソドックスな手法であり、引越し業者がひしめき合う現代では「時代遅れ」。引越し当日に痛い目に遭わないようしっかりと他の引越し業者と吟味すべきと言えます。
某不動産業者の社員ですが、
リブさんの法人営業の方Aさんと親しくなって
何百件か紹介したんですけど
せっかく紹介してるのに折り返しの電話すらしてもらえないケースが多く
終いにはお客さんが暴言を吐かれる事まである始末、
Aさんに聞いたら
「人手が足りない為にこんな事になっています」
「暴言は”不動産紹介のお客様を面白く思わない別派閥の誰かの嫌がらせ”と思われます」
「御社からのご紹介は当社には無理な様です、ごめんなさい」
とのこと、
Aさんは退職しちゃいました。
口コミサイトでも散見されますね、
「提携先からのおススメで電話したのに酷い扱いを受けてビックリしました」って。
おかしな会社ですね。