引越し料金は月によってまったく違う!
引越し料金の相場は、月によってまったく違います。なぜなら、引越し料金は引越し業者の所持するトラックの空き状況によって日々常に変動するものであり、引越し業者としては365日均等に作業件数をならしたいために、「〇月〇日に引越しを変えてくれるなら、△月△日の引越し料金の半額にする。」といった値引きが平然とおこなわれるからです。
年によって多少のずれが発生する場合はあるものの、月ごとの引越し料金相場の推移は毎年ほぼ同じように動いています。そのため、今回は月ごとの引越し料金相場の推移についてご紹介したいと思います。
1月の引越し料金相場
1月は引越し件数がとても少なく閑散期であると言えるため、引越し料金を安く抑えられる傾向にあります。特に引越し業者の仕事始めになることが多い「1月4日」については、年間を通して最も引越しが少ない日と言っても過言ではないため、引越し料金を安く抑えたい人におすすめの引越し日となります。
2月の引越し料金相場
2月については、下旬から引越し業界における最繁忙期となりますが、上旬から中旬にかけてはそこまで作業件数は多くなく、引越し料金も値引きが通りやすい傾向にあります。しかし、「2月から繁忙期なのではないか。」と誤解している人も多いため、営業マンの出し値は高値に設定されていることが多いです。
「2月も繁忙期なんですよ。」という営業マンからのプレッシャーに臆することがなければ、2月上旬から中旬にかけての引越しは安く抑えられます。
3月の引越し料金相場
3月は言わずもがな引越し業界における最繁忙期です。そのため、どれだけあなたが値引き交渉を頑張ったとしても思うような引越し料金になることは少なく、ある程度のラインで妥協しなければ、次々とトラックの空きがなくなっていくため、引越し自体ができなくなってしまう可能性があります。
そのため、信頼できそうな営業マンが見積もりに来て、想定していた金額とはいかないまでも結構な金額を値引きしてくれたというのであれば、その場で即決をした方が全体的に見て良い結果になりやすいでしょう。
4月の引越し料金相場
4月も引越し業界における最繁忙期と言えるのですが、実際に繁忙期料金となるのは上旬ごろだけであり、中旬ごろは普段通りの引越し料金で収まることが多いです。
しかし、下旬については、後に控えるゴールデンウィーク中に引越しを考えている人の第二引越し希望日となることが非常に多く、料金も高くなりやすいので注意が必要です。
特に4月29日の「昭和の日」の付近が三連休となった場合、ゴールデンウィークよりもこちらが人気となる場合も多いので、4月下旬に引越しを考えている人は見積もり時に営業マンから、ゴールデンウィークと4月下旬、どちらが引越し料金が安いのかということをしっかりと質問しておきましょう。
5月の引越し料金相場
5月は、ゴールデンウィークがあるため全体的に引越し料金が高そうなイメージがありますが、実際に引越し料金が高いのはゴールデンウィークだけであり、残りの日は閑散期と言えるほどに引越し料金が安いです。
しかし、閑散期は「土日に引越しが集中しがち」という特徴があり、土日の引越し料金だけを見れば4月よりも高いなんてことも起きるので、トラックの空きが十分にある内に見積もりを済ませておくようにしましょう。
6月の引越し料金相場
6月は梅雨時期であり、国民の休日もないということで引越しを考える人がとても少なく、本格的な閑散期と言えるでしょう。引越し業界の閑散期は、平日の引越し料金は鬼のように安いのですが、土日については鬼のように高い傾向にあります。
土日の引越し料金が高いとはいっても3~4月の最繁忙期ほどではないですし、作業件数もトラックが足りなくなるほどではないため、十分に値引きの余地はありますから、営業マンの出し値に騙されることなく強気の値引き交渉をしましょう。
7月の引越し料金相場
7月は夏休みが始まるため、一応「夏の繁忙期」という扱いをされているのですが、上旬から中旬にかけてはまだ梅雨時期ということもあり人気がなく、引越し料金もさして高くはありません。
しかし、下旬になれば多くの学生が夏休みに入るため、引越し料金もグンと上がります。もちろん、3~4月の最繁忙期に比べれば夏の繁忙期は大したことありませんし、引越し件数も普段の月の下旬に比べれば少し多い程度であるため、営業マンの脅しに負けずに強気の値引き交渉をしましょう。
8月の引越し料金相場
8月は学生が夏休みに入るということで、学生の子供のいる家族の引越しが激増します。そのため、普段とは変わって大きなトラックから埋まっていきやすい傾向にあるので、家財が多い家族であればあるほど早めの見積もりを取らなければいけません。
また、意外とお盆は夏の繁忙期の間でも人気のある時期であり、引越し料金も高くなりがちです。さらに、トラックが帰省ラッシュに巻き込まれやすいということから、お盆時期に長距離引越しをおこなうのはできるだけ控えた方がよいでしょう。
9月の引越し料金相場
9月は引越し業界では意外と人気のある月となります。9月中旬は「敬老の日」を含む三連休に引越しが集中し、下旬には10月1日付で転勤や単身赴任の辞令が下りた人々の引越しに追われることになるからです。
そのため、9月で引越し料金が安くなりやすいのは上旬のみであり、9月に引越しを考えている人はできるだけ9月上旬に引越しをした方がよいでしょう。
10月の引越し料金相場
10月は、所々に引越し料金が高くなりがちな要因が隠れてはいるものの、繁忙期ほど引越し料金が高くなるわけではないので、閑散期でも繁忙期でもない微妙な月となります。
上旬は、転勤した人の家族が後追いで引越しをすることが多いため全体的に引越し料金が高く、中旬は体育の日付近の引越し料金が高騰します。下旬はどんな月でも引越し料金が高くなるために用心が必要と言えます。
10月の引越し料金は微妙だと言えども、後に控える11月は引越し業界では閑散期となるために、無理して10月に引越しをするくらいなら、11月まで待って引越しをした方が安上がりとなる可能性が高いです。
11月の引越し料金相場
11月は6月と並ぶ引越し業界の閑散期と言われていて、引越し料金も比較的あなたの「言い値」が通りやすいです。
そのため、11月中の引越しのための値引き交渉については、「相見積もりを取っているから他の業者を見てから決める」「〇万円なら即決してもいい」とかなり強気の値引き交渉をしていきましょう。
ただし、下旬に存在する「勤労感謝の日」が金曜日で三連休となった場合については、そこだけ引越し料金が高くなりやすいので、注意をしましょう。
12月の引越し料金相場
12月は、大掃除と引越しを同時におこない、年始は新居で迎えたいという人が非常に多い、現場作業員たちが順々に帰省をしていくという関係で、年末に近づけば近づくほど引越し料金が高くなる傾向にあります。
しかし、上旬から中旬にかけては11月の閑散期を引きずってかあまり忙しくはないため、値引き交渉さえしっかりすればそこまで高くない金額で引越しをすることができます。
そして、年を過ぎれば引越し料金が比較的安い1月が待っているために、無理して12月下旬に引越すくらいなら、1月まで引越しを控えていた方がお得に引越しできると言えるでしょう。
引越し料金の相場が高くても相見積もりを取れば安くなる!
以上が月ごとの引越し料金相場の推移となります。これさえ覚えておけば、引越し料金が安い月に引越すことを想定して動けるようになるため、大幅な節約となるでしょうが、時には引越し料金が高くて引越しをしたくないという時期に、引越しを強いられるときが来るかもしれません。
そんなときでも、複数の引越し業者から「相見積もり」を取れば、比較的簡単に営業マンから値引きを引き出すことが可能です。引越しの営業マンは会社から常に「即決」を迫られているため、あなたが即決せずに「検討」する意思を少しでも見せようものなら、必死になって即決するよう説得してきます。
営業マンから説得されている最中に、「引越し料金が高いと思った。他の業者も呼んでいるから、そちらの見積もり金額を見てから決めたい。」などと、金額面で悩んでいることを前面に押し出すような話し方をすれば、自然と営業マンから「いくらくらいで考えていますか?」という言葉を引き出すことができます。
もちろんこれは自分の引越ししたい時期で引越しできるという人が、引越しの営業マンに使っても効果のある言葉です。結果的に、どんな状況でも相見積もりは取るに越したことはありません。
引越し料金というものは、戸建や自動車などの大きな買い物よりも値引き額自体は少ないと言えますが、形のない物を売る「サービス業」であるがゆえ、工夫次第では出し値の半額まで料金が下がることもある不思議な買い物です。「何人もの営業マンと話すのはめんどくさい」と言う前に、まずは引越し見積もりサイトを使ってどんな引越し業者があるのか調べてみてはいかがでしょうか。