引越しで学割を利用するメリット
アート引越センターでは引越しプランの中に「学割」が存在し、学校名や学生証を提示して自身が学生だと証明できれば、誰でも引越し料金の割引きやカーテンのプレゼントなどを受け取ることができます。
進学・卒業による引越しは3~4月になることが非常に多く、引越し料金が1年で最も高い繁忙期と重なっているため、確実に割引きがしてもらえるなら使わない手はないと言えるでしょう。しかし、学割が適用されたからといって、相場よりも引越し料金が安くなっているとは限らないのが引越しの見積もりです。
引越し業者の営業マンは学割をする「準備」をしている
学割に限らず、引越し業者のサイトの割引コースを見てみると、必ずと言っていいほど引越し料金の相場例が掲載されていますが、相場例と同じような条件で見積もりを取ったとしても、100%相場例よりも高い引越し料金を提示されます。
なぜなら、掲載されているのはあくまで相場「例」であり、引越し料金を約束するものではないからです。値引き交渉時にサイトの相場例を挙げて交渉しても、各家庭で家財の量は異なりますし、最低料金に近い釣り広告で客寄せしているため相手にされません。
さらに言えば、学割を利用して最初から値引きするということが決まっている以上、引越し業者は出し値を普段よりも高めにして提示することも多いです。引越しとは相場があって無いようなものなので、学割に大きな期待を寄せるのはやめましょう。
出し値がとても高い状況から大幅に値下げをしてもらえば、その値引き率からお得な買い物をしたと感じるものです。その環境を引越しの営業で作るためには、引越し料金を高めに伝えて、ガッツリ値引きをしたフリをすればいいわけです。これは、私が引越し業者に在籍していた際に上司から最初に教わった営業方法です。
また、値引き理由も不自然にならないというのが学割の怖いところです。「今日は当社の社長の誕生日のため、普段の半額でご提案させていただきます!」と言いながら不自然に値引きをする営業マンよりも「学割が適用されるので通常料金の半額になります。」と言って値引きする営業マンの方が自然です。
そして「相手は学生だから値引き交渉に慣れていないだろう」と高を括っているというのも、出し値を高く提示してくる要因の1つと言えるでしょう。つまり、学割を使うというだけで引越し業者に有利な状況を作り出していると言っても過言ではないのです。
学割を使う際は念のため相見積もりを取っておく
学割や不動産紹介など、値引き交渉をしなくても引越し料金があらかじめ値引きされるプランで見積もり予約をする際は、本当に相場よりも安いのかどうか確認するためにも相見積もりをした方がよいと言えるでしょう。
確かに相見積もりは面倒ですし、100%値引きしてもらえる確証もないため、確実に値引きしてもらえる学割や不動産紹介に比べれば効率が悪いように感じますが、そういった値引きプラン付きの引越し業者の見積もりを取った後に、値引きプラン無しの引越し業者の見積もりを取ってみると、実は後者の方が安かったなんてことはいくらでもあります。
繰り返しになってしまいますが、引越し業者に限らず最初から値引きが約束されている買い物には必ず裏があります。値引き率には決して騙されないように、相見積もりは取るべきでしょう。